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<書評・雑誌レビュー> マーケティング担当者必読! 日経クロストレンド 「これ1冊で先が見通せるアフターコロナ消費&キャッシュレス最新勢力図」

◇◇書評・雑誌レビュー 日経クロストレンド 「これ1冊で先が見通せるアフターコロナ消費&キャッシュレス最新勢力図」◇◇


■緊急アンケートを実施。「アフターコロナの消費動向はこれだ!」


本誌62ページから掲載されているのが「1400人調査からわかったアフターコロナの消費動向はこれだ」というタイトルのアンケート。全国の企業のマーケター400人ビジネスパーソン1000人を対象に新型コロナウィルス感染拡大の影響についてアンケートを実施したという。このアンケートが実施されたのは2020年4月16日とのこと。

 

■2020年4〜6月期、前年同期比売上げ減少50%以上を想定しているのが20.8% 。20%以上減は20.3%。現実はもっと厳しいはずだ。

 

まず注目は2020年4月から6月期の売り上げは前年同期比でどう推移するかというアンケート。自分が担当する商品サービスで、マーケター400人のうちの4割は減収20%以上を想定しているという結果に。50%以上減少と言うのは20.8%、20%以上減少が20.3%、今、この8月にアンケートをとったらもっと違う結果になってであろう。

ただここで増収の可能性があると言うふうに答えている人たちも5%の割合でいるのである。スーパーマーケットやドラッグストアなどがこの割合にはまるのであろう。逆に減収ということに関しては外食産業では7割減と言うところも多い。観光業に至ってはマイナス100%と言っても過言ではない。


■「選ばれる選ばれる側にいかにしてなるか?」マーケターとして一番考えなければいけない核心である。


ここではどうやったら選ばれる側になるのかと言うことを徹底的に考えなければならない。業種業態を言い訳にしてはいけない。やれる事はきっとあるはず。そこを毎日徹底的に考えればきっと答えが出てくる。

Q出歩かない人たちが何を求めているのか?

Q自粛疲れの反動で急に出歩きたくなってしまった人は何を求めるのか?

Qスマホの画面を通して何を探そうとしているのか?

Qタブレットを通して何を見ているのか?

毎日毎日一所懸命考える。「人間は考える葦である」と言ったのはパンセ。一人一人は水辺に無蔵に生える葦のように、とてつもなく、か弱く、ひ弱で、そして不特定多数のたった一人、一本の葦に過ぎないが、人間は考えることによって強くなれる、思考するという偉大な存在なのです。思考を止めたらおしまいです。今、私は、毎日毎日、死に物狂いで考えています。


■国民一人当たり現金10万円が給付される特別定額給付金。そのうち消費に回すのは49,407円。消費マーケットには半分しか還流されない。


 

そして面白いアンケートもある。

「国民一人当たり現金10万円が給付される特別定額給付金の家消費に回すのは49,407円。1000人のビジネスマンからアンケートをとった平均である。」

このアンケートは4月の時点なので、今8月すでに全額使っている人も多いと思う。もしくは全く使わず全額貯金に回していると言う人も多いと思う。お金は循環していない。経済は回っていない。

雑誌などでも特集が組まれている「給付金で買うお得アイテム、ベストバイ」的なもので10万円ぴったんこで買えるもの、家電などにお金を落とし、1万円で食事など、分割して使おうというような使い方には、すでになっていない。まとめて一気に高価なものを買うか貯めるか、この2択となってしまっている。


■もう一度給付金をばらまいて欲しい。3万円でもいい。5万円でもいい。そうすれば少額、単価が低い業種業態にもお金が落ちる。


可能ならばというか、ぜひ私はお願いしたい。もう一度特別定額給付金を5万円でもいい3万円でもいいから、もう一度みんなにばらまいて欲しい。今の状況はつまり神だみんな貯蓄に回している。100%貯蓄に回している。将来が全くわからないから。

秋が来る前に、国民全員に給付して欲しいです。それは消費に絶対回るから。

 


■アフターコロナの消費動向を予測。アフターコロナは低価格志向へシフト。消費マインドは悪化の一途をたどる。


そしてアフターコロナの消費動向についてもアンケートをとっている。ここはマーケターと消費者側の意識の乖離が面白い。

マーケターもビジネスパーソンも安心安全というものがキーワードになると一位に上げている。そして二位にはビジネスパーソンの過半数は低価格を上げている。マーケター、企業側の人間は衛生清潔となっている。このズレが市場の歪みとなって、今、おかしなことになっているのかもしれない。消費者は低価格を求めているのにメーカーなどの企業は低価格を出し渋っているということである。このギャップが、もしかしたら生き残る方法の1つそのヒントになるのかもしれない。

 

■2011年東日本大震災以上に、懐事情は厳しい。人が動かないということが、こんなにもで世の中を歪めてしまうのか。これが新型コロナウィルスパンデミックの怖さ。

 

そして面白い記事がある2010一年の東日本大震災後にも同様の調査を実施しているが、「消費者から低価格を重視する意見は今回ほど多くは上がらなかった」という点。「これはメーカーがもしくは企業が思っている以上に消費者の懐事情の厳しさがうかがえる。」と記事はまとめている。大企業は給料が安定していて、市井の人の気持ちやマインドなどを汲み取っていない。公務員に関しては一切のお給料が減っていない。この分断、二極化、をマーケターは見逃しがちです。もっと世の中の本当の声を聞く、これこそが今のマーケーターに必要なスキルなのです。


■アフターコロナで変わる米国最前線消費動向。ネットフリックパーティーという機能がユニーク。


今、Netflixでは面白い実験が行われている。Netflixパーティーと言う視聴方法が注目を集めている。遠隔地の友人や恋人などと一緒に同時にコンテンツを見ながら、チャットで感想などをやり取りできるというもの。この機能は、会いたいのに会えない、そんなつながりを求める人たちに支持されています。

 

■アメリカでは無料動画サービスも多い。が、大手メディアが買収。リビングからスマホへ。

 

視聴中に一定時間の広告を見ることで旧作の映画やドラマなどが楽しめる。「Tubi」「Vudu」の利用者が多いようだ。そして米メディア大手のフォックスが「Tubi」買収したというのである。新型コロナウィルスによる巣ごもり消費の高まりと並行し、大きなテレビ画面から個人のスマートフォンやパソコンなどリビング以外の配信先を大手メディアが手に入れたということ。これも面白い。

 

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