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■「だし」と言えば「茅乃舎」。「茅乃舎」と言えば「出汁」。「茅乃舎」のすごいところ。ビジネス的目線・マーケティング理論で美味しさと売上拡大の秘訣を徹底分析!

“出汁が美味しい”で有名になったジャパニーズグロッサリーショップ「茅乃舎」。「おもたせ」「お土産」「プレゼント」にもってこいの超人気ショップ。「茅乃舎の出汁」といえばみんなが喜ぶ。


■“出汁が美味しい”で有名になったジャパニーズグロッサリーショップ「茅乃舎」。「おもたせ」「お土産」「プレゼント」にもってこいの超人気ショップ。「茅乃舎の出汁」といえばみんなが喜ぶ!


 

出汁に「お」をつけて“お出汁”。茅乃舎のだしは“お出汁”と言いたくなるほど、上品で、美味しい。看板メニューの「茅乃舎だし」は焼きあごがベースの複合出汁。昆布も意外に強い感じがします。お椀に顔を埋め、ゆっくりと湯気をまとえば、麗しのかおりが漂ってきます。

 

「美味しゅうございます。」

 

という流行語を生み出したのは、かつて一世を風靡した料理対決番組「料理の鉄人」の審査員・岸朝子氏。もし岸朝子氏が存命で、この茅乃舎の出汁を飲んだら「お出汁が美味しゅうございます。」なのであります。

 


■マーケティング目線で分析その1。出汁が人気の「茅乃舎」。元々は醤油製造メーカーに端を発する調味料総合メーカーだった。


「茅乃舎」とは・・・。もともとは醤油製造の老舗。そこからドレッシング、調味料などの分野へ展開してきた調味料総合メーカーが運営するレストラン。旨味とともに歩む会社だからこそ、大ヒット商品「茅乃舎だし」を生み出せたのです。

 

茅乃舎のルーツを辿ると、「久原本家」という会社にたどり着きます。この「久原本家」こそが「茅乃舎」を運営する親会社。創業明治24年の醤油蔵を源とした、九州福岡では有名な調味料メーカーなのです。

その「久原本家」が運営する自然派・山里レストランが「茅乃舎」。本店は福岡県糟屋郡久山町。福岡市の北東に位置する山里にあります。

出典:https://www.kayanoya.com/shop/ 「御料理 茅乃舎」公式ホームページ

 

私は残念ながら「おもたせ」専門なので、「茅乃舎」のレストランには行ったことがありません。でもこの外観、そして店内の様子を見ると、まさに「茅乃舎だし」のコンセプトを具現化したリアル店舗としてその存在は際立ちます。

マーケティングストーリーの大黒柱と言ったところでしょう。「自然派」「こだわり」「天然素材」全てのイメージを持ち合わせたお店づくり。マーケティングとはズバリ「売れる仕組みを作ること」。この「御料理茅乃舎」の店舗こそ、売れる仕組みのエネルギー源となっているのです。

 


■「茅乃舎だし」のイメージは「おもたせ」。そのグロッサリーショップのコンセプトが素晴らしい。「茅乃舎」のお味をご家庭に。私たちも買って帰ります!


  • 「茅乃舎だし」コンセプト

「茅乃舎だし」は、『御料理 茅乃舎』の料理長が素材を厳選し、ご家庭に使いやすいように味に工夫した化学調味料・保存料 無添加の調味料です。<公式ホームページより>

 

私が茅乃舎だしに出会ったのは、奥さんがきっかけ。私の奥さんは「茅乃舎だし」が大好きだったのです。横浜に在住していた時、よく立ち寄った横浜ベイクォーター。そこに「茅乃舎」のグロッサリーショップがありました。

横浜ベイクォーターは、横浜駅近辺では比較的人が少ないショッピングセンターで、そんなに裕福ではありませんが(笑)、プチ贅沢を楽しんでいました。

チョコレートショップ「リンツ」でチョコレートのソフトクリームを食べて幸せを感じ、ちょっとだけ贅沢に「茅乃舎だし」を買って帰る。これが私たちのささやかな贅沢定番コースになっていました。

そして買ってきた「茅乃舎だし」で丁寧にお料理をする(“お”をつける!)。

美味しいおでんを食べる。

美味しいお味噌汁をいただく。

ほくほくの煮付けを作る。

そんな、ちょっと背伸びをする生活にぴったりだったのが「茅乃舎」の出汁だったわけです。

これがまさにブランドコンセプトです。

・「手の届くご馳走」

・「丁寧に生きる」

・「ちょっと高級」

・「やっぱり美味しい」

こんな言葉を思い浮かべながら「茅乃舎」のブランドマネージャーはそのブランドを構築していったのだと思います。そして見事にその顧客層を取り込みんだ、その手腕!店舗出店を拡大し、ネット販売にも注力する。ブランドイメージを構築しながらお客様とのタッチポイントを広げていく。すごいと思います。

 


■「茅乃舎だし」は練りに練られたストーリーで、大ヒット。「美味しさ」以上に光るそのコンセプトづくり。ブランドストーリーは作り出すもの。「鄙びた(ひなびた)」これがキーワード。


「茅乃舎」が売れ続ける理由はただ1つ。「マーケティング部門」がすごいから。これに尽きます。

「茅乃舎だし」のストーリーとしては、【レストラン「茅乃舎」の評判の味をご家庭に】と言うことになってます。が、私がマーケティング部門の責任者という立場なら、このストーリーは後付けでもいいから作り出してしまいます(笑)。

このストーリーは真実であるとは思いますが、レストラン「御料理 茅乃舎」の存在は先ほども申し上げましたが、「ブランドイメージの具現者」」なのです。自然派を謳い、山里という「鄙びた」言葉を使う。

 

  • 「鄙びた(ひなびた)」意味・・・田舎。田舎のような場所。郷愁を誘う風景。歴史を感じる佇まい。という感じかなと私は思ってます。

 

昔は、ネガティブな漢字で使われていました。「清少納言 枕草子」にも「ひなびたるは憎し」なんて、田舎風になるのはイヤだ。なんて文章もありました。

しかし、今、現代語的な使い方はポジティブです。「郷愁を誘う」「歴史を感じる」「趣のある佇まい」。このようなノスタルジー的共感が、「鄙びた(ひなびた)」という言葉は含有しています。

 

ここから【茅乃舎だし】は「お袋の味」「お袋のお味噌汁」「お袋の煮物」「母の味」「優しい味」という料理のイメージにつながっていくのです。

 


■グランスタ東京「汁や」のメニュー。絶品です「九州豚汁」。旨味の三重奏がお椀の中で奏でられてます♪


実は今回「豚汁専門店」を作ろうかなんていうことがあり、ベンチマークとして「茅乃舎」さんが運営する「茅乃舎だし」を使ったお味噌汁専門店「汁や」に注目していました。

「汁や」は東京に2店舗あり「東京ミッドタウン」「丸の内グランスタ」にお店を構えています。

「丸の内グランスタ」でその味を味わってみました。メニューは3つのセットととてもシンプル。「茅乃舎だし」を味わうのですから、これくらい「素朴」でシンプルで良いです。

 

・九州豚汁セット 十穀米・小鉢・香の物付き 1300円

・豚ロースと茸の十穀汁 1500円

・鶏そぼろとなめこのにゅうめん 1400円

あとは単品で豚汁と白米、季節のご飯、が選べます。

 

私は初めてなので看板メニュー「九州豚汁セット」です。

「茅乃舎だしと煮干しだしを使った深みのある出汁に、九州霧島産豚肉の溢れる旨味が重なりました。大根や人参、さつまいもなど野菜たっぷりの豚汁です」という商品説明が書かれていました。

 


■「茅乃舎 汁や」の看板メニューは豚汁が主役の「九州豚汁セット」。脇役もすごい!ご飯のふりかけ「茅乃舎 胡麻ふりかけ(醤油味)」が絶品すぎる!


まずは「九州豚汁」からいただきます!さすが「茅乃舎だし」。あごの香りと、椎茸系の優しい風味、昆布のこく、素敵にまとまっています。

 

豚肉はばら肉・三枚肉を使っています。これがいい!美味しい豚肉はなんせ脂がうまい。動物系イノシン酸と植物系グルタミン酸、そしてきのこ系グアニル酸の茅乃舎だしのバランスの良い風味に、「霧島産豚肉」の強烈なイノシン酸がアクセントをつけます。ただ、それでもえぐくない。上品な「お椀」に仕上がってます。

 

付け合わせもいい感じ。お豆腐の冷奴なのですが、自家製「ゆずドレッシング」がかかってます。このゆずドレッシングが最高なんです。本物のゆずの香りがします。

そして何より、衝撃を受けたのが「胡麻ふりかけ(醤油味)」!!こちらはテーブルに置いてあり、好きなだけかけることができるのです。一振りかけただけで、「ご飯」が最上級の料理へと昇華します!かいしんのいちげきが、ごまの1粒1粒で起こります。小ネタが大見出しになってしまいました。

最終的には隣に併設のグロッサリーショップで、4袋「胡麻ふりかけ(醤油味)」を「おもたせ」「お土産」で購入してしまいました。もちろん「茅乃舎だし」もお土産でみんなに買っていきました!

 

ご精読ありがとうございました!!

 

 

東京駅丸の内口直結「グランスタ丸の内」。駅改札出て正面に「汁やグランスタ丸の内店」があります。立地が抜群。「おもたせ」「お土産」を買っていく人がたくさん。

お店の情報

店舗名:

「茅乃舎」「汁や」グランスタ丸の内店

住所:

東京都千代田区丸の内1丁目9−1 東京駅構内地下1階改札外 グランスタ丸の内

電話:

03-6551-2322

URL:

https://www.gransta.jp/mall/gransta_marunouchi/kayanoya/