沖縄の今を紹介!

Okinawa-Foodlab

台風の中でも食べに行っちゃった。今、沖縄で一番美味しいと思う沖縄そば屋「根夢(ごん)」。 本枯れ節の香り漂うスープが鼻腔も、こころもくすぐる。スープを飲むたび「幸せだなあ」。

第3回沖縄そば王決定戦王者「根夢」。過去の勲章を脱ぎ捨てて、常に自分を高めながら前に進むことをやめない。それが本当の王者の姿なのであろう。それが「根夢」。


■沖縄そば王決定戦。これは業界では結構ナイスな企画だった。ラーメン王はあれど、沖縄そば王が空位だったのはおかしい!その溜飲を下げてくれた!


 

初めて食べたのは2015年のこと。宜野湾コンベンションセンターでの仕事があり、当時沖縄そばを決定戦が流行っていて、それの第3回目の王者ということで、ずっと行きたかったお店でした。沖縄そば王決定戦とはRBCのテレビ番組で、2010年から、特番で放送されたものです。この当時グルメランキング番組が全盛期の時代で、沖縄ローカルではありましたが、この番組も話題をさらっていました。

<沖縄そば王>

第1回目王者は「いしぐふぅ〜」

第2回目王者は「玉家」。

そして根夢が3回目王者。

今だに大人気の「いしぐふう〜」と行列が絶えない「玉家」には、過去何度か行ったことがあるので、この日の根夢で制覇になります。この出会いが、運命だったのです。

 


■初めて食べたときのあの衝撃は今だに忘れられない。まるで鰹節を鼻に突っ込まれたような感覚である。吸っても吐いても、吐いても吸っても、かつお節


「根夢」は現在お店が2店舗あります。沖縄市安慶田のお店が本店で、こちら宜野湾の伊佐店が支店ということなのでしょう。どちらも、お昼時は大変混んでいる人気店です。(読谷店は現在閉店しました)。安慶田のお店が職場から一番近いのですが、見た目は居酒屋なんです。なので、お店の構えもかっこいい伊佐の店が本店かと思っていました。

実は安慶田のお店にも何回か行ってます。でもこちらの伊佐のお店の方が、居心地が良いので、ついこちらに足が向いてしまうのです。店内は、ちょっと小洒落た感じで、赤瓦の庇(ひさし)があったり、すべて、無垢のこれは琉球杉なんですかね、木基調で琉球古民家風。小上がりもあって、お子様連れでもゆっくりできると思いますよ。観光客の方がもよく来られるみたいです。今回は台風8号の最中に来てしまいました。どうしても食べたくて。台風だったので、お店には1組のお客様だけ。逆にゆっくり過ごせました。

 

 

 


■肉は王道3種類、「そーき」「軟骨そーき」「三枚肉」。「てびち」がないのは残念だけど、鉄板3種が乗った「ミックスそばがおすすめ!


メニューはとにかくシンプルです。まずはお肉の種類が3種類。本そーき、軟骨ソーキ、三枚肉、それぞれの1種類乗ったそばもありますが、ここは3種の味が一気に楽しめる「ミックスそば」。これ1本でメニューは決まりだと思います。そばの量が、大中小と、選べますが、スープをいっぱい飲みたいなら、ちょっとそばの量は多いですが、「大」がおすすめです。

 

 


■沖縄そばの醍醐味は、麺ではなく、肉でもない。スープこそ主役なのである。何度すすっても、何十回嗅いでも、何百回も涙する。根夢のスープの、いかに偉大なことか。その芳しさはキングの称号にふさわしい!


 

いよいよやってまいりました。ミックスそばの大です。三枚肉、本そーき、軟骨そーき、それぞれが、その威を張るが如く、争って、そばの上に鎮座しています。が今日はスープが主役、彼らには舞台袖ならぬ、どんぶりの縁に退いてもらいましょう。

スープをレンゲで一杯。

ゆっくりと口に含みます。

少々熱いので少し空気を含ませながら。

鼻へとその香りを押し込みます。

ふーん、ふーん、ふーん。

三回、香りを鼻腔奥の粘膜へ。

かつおだ。鰹節だ。

スープはとてもとてもそれは上品です。豚骨ではなく、先程のお肉から取った出汁なのでしょう。豚骨でここまで上品にスープが取れないかなぁー。お肉のダシの上品さといったら豚骨の比ではありません。とにかく上品でコクだけが、どんどん、どんどん、増してくる。これがお肉本体でとったスープ出汁の味です。ブイヨンですよね。これはフランス料理のスープの技法で豚肉肩ロースでスープをとる。それぐらい上品だということです。

 

 


■ブイヨンかつお出汁、その見事な調和を成し遂げたのが「根夢」のスープ。


 

以前にも、こちらの沖縄そば「根夢」のレポートは掲載したことがあるので、その他の部分は今回は割愛させて貰いますが、もちろん麺もお肉もそれは一流なのです。ただこのスープを生み出したのがすごい。次回はこのスープを100リットル購入させてもらい、毎日毎日、朝のお味噌汁として飲みたいなぁ。

沖縄側も本当に毎年毎年進化しています。ラーメンとはまた違った進化の仕方を遂げていて、沖縄料理の懐の深さを感じます。沖縄の面白いところは料理に、結構、砂糖やみりんを多めに使っていることです。やはり汗をかくとか、暑い地域、東南アジアとかもそうですが、砂糖などは多めに取りたくなるのでしょうね。体力回復には塩と砂糖なんです。吸収が良くなるんですね。ポカリスエットがそんな感じですからね。この甘さを上手にバランスをとっているのも根夢の素晴らしさです。美味しかった。また来ます!

今ハワイアンソングを聴きながらこの原稿書いています。流れていう歌はこう言ってます。

「あなたの声が部屋にまだ残っている。

あなたの思い出が消えるまで。

心にあなたの笑顔を描く。

あなたのことは忘れない。

二人で、奏でたハーモニー。

その旋律をそっと撫でる。

いつまでも。いつまでも。♪」

 

そして今、私の唇はこう口ずさんでいます。

「あなたの風味が部屋にまだ残っている。

あなたの思い出が消えるまで。

心にあなたの軟骨そーきを描く。

あなたのことは忘れない。

二人で、奏でたハーモニー。

そばをずるっとすする。

いつまでも。いつまでも。かつお節♪」

那覇方面から、宜野湾コンベンションセンターを過ぎ、右手に「ユニオン」が見えてくる交差点。そこを左に曲がってすぐ右へ。奥まったところに「根夢伊佐店」があります。

お店の情報

店舗名:

根夢 伊佐店

住所:

沖縄県宜野湾市伊佐4丁目2−14

電話:

098-890-7523

URL:

https://